受け取った人が半面を利用して返事を出せる「往復はがき」。最近は、インターネットコミュニケーションが主流になって利用シーンも減ってきましたが、結婚式の招待状や法事・法要・同窓会などの出欠確認など、フォーマルな場面で使用するのが通例です。
今回は送る側(出し手)の目線で、往復はがきの書き方や送り方、印刷するときの作成ポイントなどをお話しましょう。
往復はがきの返信マナーについては下記の記事を参照ください。
>往復はがきの返信マナー
往復はがきは、差出人のお知らせを記載する「往信用はがき」と、受取人がそれに対する返事を記載する「返信用はがき」が一体になったはがきです。
郵便局で扱っている郵便はがきのサイズは200 × 148[mm]となります。通常の郵便はがき100 × 148[mm]のぴったり2枚分ですね。
また、往復はがきとして送ることが出来るサイズは最大214 × 154[mm]、最小180 × 140[mm]となります。
>はがきのサイズ・重さについて(郵便局のサイト)
往信用はがきの宛名面の右隣は返信用はがきの文面です。裏返すと返信用はがきの宛名面が左側にあり、右側は往信用はがきの文面やメッセージという構成になっています。送るときは、往信用はがきの宛名面が表に出るように二つ折りにし、返信するときは折り線の部分で切り取って返信用はがきだけ投函します。
基本的に出し手が往信・返信分の郵便代金を負担します。2023年10月1日から往復はがきの値段は126円、往信・返信それぞれ63円になりました。私製はがきに切手を貼って送るときは、往信部分に63円、返信部分に63円というように両面に63円ずつを貼ります。
もしも代金が不足した場合、送り先の相手の方に差額分を支払ってもらうことになります。注意しましょう。
往復はがきを作成するときに、いくつか気を付けたいことがあります。
往復はがきの書き方は、基本的に普通のはがきと同じですが、フォーマルな案内状として使われる場合が多いので、基本的な手紙のマナーを押さえておく必要があります。また、相手に返信はがきを用意してもらうことなく、返事を問うのが往復はがきの目的なので、知らせたい内容が端的にわかりやすくまとめてあることも大事なポイントです。
往信用はがきは縦書きでも横書きでもどちらでも構いません。文面の冒頭には、案内の趣旨や目的を伝える前文があるのが通常です。
「拝啓」「敬具」を用いた正式な手紙文を使いましょう。長々と書く必要はありませんが、「ぜひ参加していただきたい」という気持ちは丁寧に伝えたいもの。「ご多用中誠に恐縮ではございますが、出席を賜りたくお願い申し上げます」といった結び文を使うとよいでしょう。
親しい相手に出す往復はがきであっても、礼儀をおろそかにしないように注意してください。
開催日時、場所などの詳細は、前文のあとに箇条書きでわかりやすくまとめましょう。
また、返信の期日も重要事項です。いつまでに返事がほしいのか、具体的な日付を提示しておくことも忘れないでください。
返信用はがきの宛名面には、自分の住所と名前を記載します。自分の名前なので「様」ではなく「行」を使うのがマナーです。裏面には「ご出席」「ご欠席」の文字を並べ、返信者がそれぞれ選べるようにします。
また、相手が自分の名前と住所を記載する欄も必要です。「ご芳名」「ご住所」と丁寧な言葉で記すようにしてください。
普通のはがきとは形が異なる往復はがきは、デザインや印刷の設定が難しそう…と感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。往復はがきはフォーマルな場面で使用することが多いので、なるべく美しい仕上がりにしたいですよね。
一番簡単な往復はがきの作り方は、Microsoft OfficeのWordやPowerPointのテンプレートを利用する方法です。当サイトにもテンプレートを用意しています。
また、年賀状作りなどのときに使用する「はがき作成ソフト」をお持ちなら、そこにも往復はがきのテンプレートがあると思います。差し込み印刷を利用すれば、宛名印刷も簡単です。
また、よりハイグレードな仕上がりを求めるなら、Adobe
Illustratorを使用して、印刷会社に発注するのがおすすめ。往復はがきはまとまった枚数を送ることが多いので、効率面で考えるなら、内製するよりも印刷会社に頼んだほうがお得かもしれません。
印刷会社にオーダーすれば、高品質紙なども使うこともできるので、官製はがきでは実現できない洗練された往復はがきが完成します。披露宴や同窓会の案内など私的な利用ではもちろん、ビジネスシーンではアンケート調査などにも最適です。
往復はがきには、さまざまな使い道があります。いろいろなシーンで往復はがきを上手に活用してみてください。
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