今回は【帆前掛け】をご紹介させていただきます!
バンフーオンラインショップではチラシや名刺、ポスターなどの紙媒体への印刷以外にも、ボールペンやマグカップなどの『モノ』に対する印刷も行っています。
なかなか認知される機会が少ないため、実際に作ってみてその商品の良いところをみなさんに知っていただけたらと思います!
よく居酒屋さんやラーメン屋さんが着用している和風のエプロン、といえば想像していただきやすいでしょうか。
正式には「帆前掛け(読み方:ほまえかけ)」と言い、昔から酒屋さんや味噌屋さんなど、重いものを持たなければならないお店の方たちに愛用されてきた、日本伝統の仕事着です。
歴史をさかのぼると室町時代から存在し(諸説あります)、労働者の腰を守り、衣服の破れや怪我を防止するため重宝されてきました。
帆前掛けの役割はいくつかありますが、一番の役割は重いものを持ったときに腰を守るというもの。ベルトの下あたりで腰ひもを締めることで、骨盤が締め付けられ関節が安定し、腰への負担を軽減してくれます。その他にも、『衣服の汚れや破れを防ぐため』、『お店の広告宣伝のため』といった役割があります。
帆前掛けの紅白の腰ひもや、切りっぱなしのような下のフサは、両方とも”商売繫盛の願い”という意味合いが込められており、飲食店のユニフォームとして使用される以外にも、近年では父の日や誕生日のギフトとして選ばれることも。
そこで、今回は実父の還暦のお祝いとして帆前掛けをプレゼントするべく、データの作成から実際にバンフーオンラインショップで注文し、納品されるまでをご紹介していきたいと思います!
まずはどんなデザインにするか考えていきます。
ネットで帆前掛けのデザインを検索してみると…さすがは日本伝統の仕事着。和風なデザインが圧倒的に多いようです。
ですが、私の父は和風なデザインよりもアメリカンな雰囲気を好む人物なので、思い切って英語のメッセージを入れたりして、父の好みにあったデザインにしたいと思います!
私は普段Illustratorを使用する機会はあるのですが、0からデザインデータをつくれる程の技量はないので、商用利用やグッズ制作への使用も許可されている「シルエットデザイン」という無料のグラフィック素材サイトからダウンロードしたデータを使用します。
なんとなくデザインが固まってきたところで、プリント色など細かい部分を決めていきます。
帆前掛けのプリント方法にはいくつか種類があります。
シルクスクリーンを使用したくっきりとした仕上りの『シルクプリント』。
フルカラーでプリントできる『インクジェットプリント』。
写真の細やかな絵柄の再現が得意な『転写プリント』。
昔ながらの『硫化染め』などなど。
バンフーオンラインショップでは一番スタンダードなシルクプリントで印刷をしています。
シルクプリントとは版画のようにデザインにあわせて版を作成し、インクで印刷を行う方法です。
生地へのインクの沈みが少ないため、印字面がくっきりと映える仕上がりとなります。
細かいデザインだとつぶれてしまうことがあるため、ロゴや文字などがメインのデザインに適しています。
帆前掛けの生地色はネイビー・キナリ・ブラックの3色。
印刷色は基本色11色の中から1色を選ぶことができます。
帆前掛けは「本体:ネイビー×プリント色:ホワイト」が一般的なイメージですが、今回は還暦のお祝いということで少し派手な仕上がりにしたいので、「本体:ネイビー×プリント色:イエロー」で作成します!
それでは、さっそくデータを作っていきましょう!
オリジナル帆前掛けには専用のテンプレートがありますので、バンフーオンラインショップのIllustrator用テンプレートを使ってデータを作成します。
帆前掛けのプリント可能範囲は【幅300mm×高さ400mm】です。(およそA3サイズ)
テンプレートの青い点線がプリント可能範囲を示しているので、こちらの青い点線内に収まるように作業していきます。
以上の注意点に気を付けながら、できたデータがこちら!
メインの看板のようなオブジェクトが、「シルエットデザイン」からダウンロードして少し加工したものです。それ以外の文字や楕円や線などのオブジェクトは私が追加したもの。
既存のデザインを使用することで、Illustratorでちょっと作業ができるだけの私でも簡単にデータを作ることができました(フリー素材のデザインをご利用される場合は、サイト上のご利用規約を必ずご確認くださいね)。
データを作る上で大変だったことは、フォントの種類が膨大で「アメリカンなフォントってなんだ???」とこれでもない、あれでもないとすごく悩んだことです。
あとは仕上がりに関して少し心配な部分が。
「潰れてほしくない箇所は1mm以上あける」に則って横幅をおよそ1.5mmとなるよう調整したのですが、楕円を文字でくりぬくような再現(印刷用語で白抜きといいます)がうまくいくか…。
心配な点もありますが入稿用のデータができたので、次はバンフーオンラインショップで注文をしてみます!
それでは実際に帆前掛けをWEBサイトから注文してみましょう!
今回は自作のデータを入稿するため、
ウェアプリント>イベントウェア>オリジナル帆前掛け印刷から進みます。
枚数が多くなるにつれて1枚あたりの金額が安くなり、生産日数が長いほど金額が安くなります。
ここでは入稿データの形式を選択し、プリント色の指定を行います。
バンフーオンラインショップではデータを持っていなくても、パソコンのブラウザ上でデータ作成から入稿まで可能な無料サービス『WEB編集』から注文することもできます。
デザインを選んで、文字を打ち替えたりするだけで簡単にデータが作れるのでIllustratorを持っていなくても帆前掛けを注文することができるんです!
注文が完了したら、データを入稿します。
マイページ、もしくは注文完了画面の「続けてデータを入稿する」というボタンから進みます。
入稿するときはファイル名を注文番号の下6桁に変更して、ファイルをドラッグアンドドロップ。
「データを送信する」ボタンを押して入稿を確定させます。
『データ受領のお知らせ』という件名のメールが届けば、問題なくデータが送信できたことになります。
データを入稿したあとは印刷用データとして適切かどうかを、チェックされます。
データチェックは入稿後24時間以内に行われ、平日は夕方から混みあってきますので、だいたい夜~翌朝にデータチェックの結果連絡がきます。
不備なく作成できているかちょっと心配だったのですが、問題なかったようで一安心しました。
あとは商品の到着を待つのみです!
帆前掛けの生産日数は7日後出荷で注文しました。どんな仕上がりとなるのでしょうか…!?
完成した帆前掛けがこちら!!
文字色のイエローの色味がはっきりした仕上がりで、想像以上の出来上がりに感激しました!!
プリント部分はこんな感じ。写真では少し伝わりにくいですが、インク部分が少し盛り上がっています。
細かい部分が心配だった「Since1961」ですが、データ上では横幅1.5mm程度の大きさだったのが、およそ1mmの仕上がりとなりました。
文字がつぶれずに楕円を文字でくりぬくような再現ができてとても満足です。
早速父にプレゼントして着用してもらいました。
「なにこれいいじゃん!!(父)」
と嬉しい反応が!
やはり和風なデザインよりも英語のメッセージにしたことと、プリント色をイエローにしたのが大成功でした。白いTシャツに映えますね。
丈は膝より下、すねの中央あたりの長さで、長すぎず・短すぎずと男性にピッタリのサイズでした。
「お腹くるしくないの??(私)」
と聞いてみたところ
「巻く位置を調整できるから大丈夫!!(父)」
とのこと。
デザインも気に入ってもらえたようで、私も嬉しい気持ちになりました。
今回初めて印刷用データを作成したのですが、既存のデザインを使うことができれば、比較的簡単にデータを作ることができるんだなあと実感しました。
Illustratorを持っていない…という方はブラウザ上で簡単にデータがつくれる『WEB編集』サービスをぜひご利用ください!
作業中は仕上がりを想像しながらワクワクした気持ちになり、出来上がった商品をみてとても感動しました。
あれこれ考えたものが実物として出来上がったとき、こんなに嬉しい気持ちになるんだ!と新たな発見がありました。
贈る方も、もらった方も思い出に残るプレゼントになること間違いなしです!
いつもとちょっと変わったプレゼントに、帆前掛けを作ってみてはいかがでしょうか。
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